吉野ヶ里歴史公園の園内はかなり広いけど、ポイントごとにバス停があって、ちょっと待てば園内周遊のバスが来るので便利です。
何回乗っても、どこまで乗っても、無料なのがありがたい。
ということで、今回は「古代の森体験館」からバスに乗せてもらって、着いたところは「北墳丘墓」
「甕棺墓列」に行くには戻らないといけないので、まずはこの遺跡のメインともいえる「北墳丘墓」から見学することにします。
真ん中に建っている柱が多分、「祖霊が宿る柱」(立柱)なのでしょう。
その後ろに平らな丘が見えますが、こちらが「北墳丘墓」
中は歴代の王様が埋葬されている特別なところです。
こちらから見たら、ただの丘にしか見えないけど、反対側に回ると驚きの入り口は自動ドアで、中は近代的な建物になっています。
その周りを土で覆って、入り口以外は丘に見えるようにしてあるんですね。
空調もバッチリなので、汗ばむ陽気の外から来た私たちにはありがたいところでした。
しばしの涼を楽しみながら、見学します。
こちらの中は、発掘当時の状態を保ちつつ、その様子をまじかで見学できるようにしてあります。
本物だったかどうかは忘れたので調べてみたら、ここに展示してある14基の甕棺は本物らしいです。
リアル甕棺があちこちに埋め込まれていて、空調と相まって、ちょっとひんやり気分が味わえます。
埋葬者と一緒に入れられていた短剣も発掘当時の様子を再現されています。
この短剣はもちろんレプリカだと思いますけど。
館内は通路が透明になっていて、上からじっくり観察できるようになっているところもあります。
高さはそうないけど、甕棺が埋葬されていたところの上を歩くのは、ちょっとビビる。
そして、こちらの遺跡で発掘された当時、ものすごい話題になった短剣(正式には、有柄把頭飾銅剣)とガラス管玉も、当時の様子さながらに見学できます。
こちらはもちろんレプリカですけど、とてもよく出来ています。
とにかく、こちらの建物は一見の価値ありなので、「吉野ヶ里歴史公園」を訪れたら、是非とも見ていただきたいところのひとつです。
余談ですが、子供たちが小さい頃この公園に来た記念に買ったペーパーナイフ。
中々おしゃれデスよね。(今もあるのかな?)
一通り見て回ったので、涼しい館内から出て、さて、と「甕棺墓列」を見に行くかと見まわすと、「北内郭」の方が近いようなので、そちらから行くことにします。
遠目にその建物が見えています。
「北墳丘墓」と「北内郭」との間の原っぱにも「甕棺墓列」があります。
ポコポコ盛り上がっているところが、甕棺が埋まっている様子を表しているようです。
「北内郭」の中に入ってきました。
当時のまつりごとに関わる人や建物が復元されたところです。
目の前に見えるひときわ目を引く建物が「主祭殿」で、上に上がれるようになっています。
手前に「斎堂」という建物が見えますが、祀りの前に身を清めたり、祀りの道具を保管する場所として使われていたと考えられていて、ゴールデンウィーク期間限定で、中に入れるようになっていました。
その「斎堂」へ上がる階段が、「古代植物園」の展示で見た階段を再現して使われていました。
右に見えるのが「高床住居」
「祭殿」に近い位置にあることから、最高司祭者の住まいと考えられているそうです。
奥に見えているのは「物見櫓」
環濠が外に貼りだしている部分が4カ所あって、ここで見つかった高床の建物。
結構な高さがあり、周囲を見張る役割に加え、神聖な空間である「北内郭」の四方を祀る意味もあったのではと考えられているそうです。
上に上がって行けるようになっていて、四方から景色を眺めることが出来ます。
そしていよいよ、メインの「主祭殿」へ上がっていきます。
二階はクニ全体の重要な祀りが開かれていて、吉野ヶ里の王やリーダー、周辺のムラの長が集まってるところを、人形で表現してあります。
3階は祖先の霊のお告げを聞く儀式が行われていて、その結果は二階で会議をしている王に伝えられていた、ということらしい。
「北内郭」への入り口は、鍵型に折れ曲がった板塀に囲まれていて、この写真ではよく分かりませんが、この衝立がカクカク曲がって通路になって、「北内郭」に入るようになっています。
入り口には、「北内郭」を守るように鳥の彫刻がこちらを見下ろしています。
この横に復元された建物群は「中のムラ」
「北内郭」で行われる祭りや儀式、政事に使う道具類を作っていたと考えられています。
そして、再び「甕棺墓列」が展示してある広場へと戻ります。
が、写した写真はこれ一枚。
レプリカの甕棺が細長い広場一面にゴロゴ並べてある光景は、中々シュールです。
その後ろにこんもりと土を盛って、いかにもこんな感じで埋葬されていましたという感じの原っぱが広がっているのでした。
色々と見どころが多くて、お昼をかなり過ぎてしまいました。
では、センター入り口の食堂へ行ってみようかと、今来た道を戻ります。