中洲ジャズと博多の夜を堪能した熟年夫婦は、
翌日どこに寄る予定もなく自宅に向けて出発。
東背振トンネルを通る山越えのルート。
息子が福岡に住むようになって何度か行き来し、
建設中の五ヶ山ダムの横を通る絶景の道。
市内の混雑を抜けて、緑深い渓谷の道を通りぬけると、
南畑ダムの横の細い道をうねうね走ります。
更に進むと、道路が空中で交錯するダム建設現場が見えてきます。
わくわくするような、中々見ごたえのある風景です。
更に走ると、深く切り込んだ渓谷の下の方で、
大きな重機が動き回り、着々と工事が進んでいることが分かります。
ブログを書いている今現在は、試験貯水が始まってるので、
この風景はもう見れないのでしょうね。
で、今回この工事に伴って水没することになった
小川内地区の神社の横のご神木である杉の木の移植に伴う費用が
7億8600万円。
神社はすでに高台に移設されたけど、地元住民の強い要望により、
福岡県側の全面出費により移設が決まった、らしい。
福岡太っ腹!!
雨量が少ない時期に何度か断水を余儀なくされる福岡側にしてみれば
やむ無しってことなのかな。
何がなくて一番困るかと言ったら、やっぱり水ですからね。
ダムの底から高台まで動かすとなると、
樹齢も大きさも並大抵の工事でないことは明らか。
こんな巨額な費用になるのも無理からぬ話だとは思うけど、
杉の木に思い入れがある地元住民の思いを汲んで
移設を決めた福岡、えらい!!
どうせなら、その移設工事も済んで、高台に移動したという
7億8600万円の杉の木を拝んで帰ろう、
ということになって、途中寄り道。
空中に架かる橋?道?を渡って右手に曲がると、
すぐに見上げるほど大きな杉の木が見えてきました。
いつもは空中の橋?道?の上から見下ろしていた杉の木がない代わりに、移設する際に使ったコンクリートスロープが残っていました。
向かい側に移設された7億8600万円の杉の木(しつこいちゅうねん)
根元を鉄骨でガードされ、いくつものロープが絡まった姿は
ちょっと異様だけど、その大きさには息をのみました。
地元の人たちが移設を望んだというのも、無理からぬことと思う。
話だけ聞くとちょっともったいないかな、
って罰当たりなことを思ったりしてたけど、
そんな考えはこの杉の木を見ると吹っ飛ぶくらいの迫力。
あっちからこっちから眺めてパワーをもらう。
罰当たりな私にも、ご利益あるかな。(^_^;)
そろそろ帰ろうかと思った時、しゅわしゅわという音と共に、
霧が噴き出し、杉の枝に降りかかりだしました。
移設後も手厚く管理されている様子が分かりました。
今年は特に暑かったから、管理が大変だったでしょうね。
どうかこのまま、この地に根付いて、
また地元の守り神として聳えていてほしいと
願わずにいられないほどの神々しさでした。
以上、最後はすごいパワーをもらえた(と思う)博多の旅でした。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。